敗戦決定 ~ 延長戦
その頃、“足立”家は殺伐としていました。
このカテゴリーの初めに書いたとおり
ウチの商売を考えると独身男(私)と従業員さんでやって行くのは難しい。
という訳で、2代目の最低条件は
お嫁さんがいる こと。
ですから、
「30歳までにお嫁さんが決まらんかったら、クビ!」
と、申し渡されていました。
そんな中、当の本人は『自分のモテないっぷりは自覚』しつつも
好きでも無い女性と結婚して、結局うまく行かずに離婚するくらいなら
最初から『一生独身』の方がマシ!
などと言っていましたから・・・。
そりゃ親もキレる・・・ちゅうねん。
お見合いを重ねるうちに、家庭内の空気はよどんで来ていました。
そしてとうとう、来るべき時が来ちゃいました。
15人目のお見合いの時、お互いに「お断り」しないまま
期限といわれる、3回目をクリアしちゃったんです・・・。
その女性は、とても良いお嬢さんで
「お断りする理由がない」タイプ。
3回目にはご家族ともお会いしましたが、非常に良い方ばかり・・・
ただ・・・わたし的に、恋愛感情には行き着きませんでした。
たぶん先方も、気に入ってくれてた訳ではなく
お断りする
タイミングや理由付けを見失ってただけだと思います。
そうなると、言いにくい言葉は『
男の側から言わなければ』いけません。
モチロン本人が直接言う・・・訳ありませんから
それを言わされる羽目になったウチの母親は大激怒です。
結論から言うと
「もう、あんたなんかに、お見合いの世話なんか、せ~へんで」
ってことなんですが、ほとんど
「あの娘と結婚するか、すぐウチを辞めて他の仕事を探しな!」
的な事を言われたと思います。
母親の論法はこうです
1.このようなチャンスを逃すとしばらくチャンスが巡って来なくなる。
ましてや私のような男と結婚してくれる女性なんて、この先現れない。
2.私は、親が
驚くほどモテない =
自分で相手を見つけられない
つまり、
お見合いのようなシステムに乗っからないとダメ・・・ってこと。
3.ってことは、今27歳だけど「お見合い休止宣言」した時点で
30歳まで独身決定! = クビ!
まぁ結局は、約束どおり30歳になるまでは結婚できなくても仕事は続ける
ってことで収まりましたが、結婚レースにおける敗北は覚悟していました。
出会いもなければ、ナンパする根性もありませんでしたから・・・。
ただ、それからお見合いはしました。
ウチの親が、お願いした方に全部「お見合いしない宣言」をして回りましたが
そこから別の方に「お話」が行ってた場合は、お会いして失礼のないように
すごして、断られる。
それが礼儀です。(結婚しない宣言じゃないですからね)
それらの奉公?も片付いて
最後はウチの親戚の伯父さんの家に呼び付けられました。
本当はその場でお断りできたんですが、親戚と揉めたくなかったので
「この1回が本当の最後」という条件で、会うことにしました。
私は
「この1回を滞りなく過ごせば、お見合い地獄から開放される」
と、半ば小躍りする気持ちになっていました。
実際にお見合いというか、紹介してもらった女性に会うのは
それが最後になりました。
約9ヵ月後に、その女性と結婚しましたから・・・ (*^。^*) エヘッ
では、また。(^0^)/~~ バイバイ
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