『純情きらり』ロケ参加顛末記:23

ジュエル

2016年06月18日 09:30

草笛の『音撮り』が、始まろうとしていました。



私は音楽の事はサッパリ分かりませんが
最初の「ぷぃ~ぷ~」って感じの音が耳に飛び込んで来た時
「ほんの1時間ほど前に、同じ場所で“あおい”ちゃん
 教えながら聞かせてた 音色 とはレベルが違う」


とすぐに理解できました。
高音の弱々しい音色の中で強弱を付けて、まるで書道の
『墨の色やかすれ具合で表現』 してる様な音色に
アーティスティックなモノを感じていました。


その時、不幸な事故が起こりました。

5mくらい離れたところにいたスタッフが持ってた?レフ板のような板が
風で煽られて、バン!と音を立てて倒れてしまいました。
先生は、何事も無かったかのように最後まで吹き続けましたが
当然やり直しです。

不幸な事故でしたが、私たちにとっては大ラッキーです。
2度目の準備の時間に、急いで現場近くまで駆け降りて行きました。
エキストラ特権ですし・・・。(ゝω・) テヘペロ

Take2が始まりました。
私は、腕を組んで目を閉じて『草笛の演奏』に耳を傾けました。

音楽音痴(って、この表現合ってますか?)の私には
過去、どれほど立派なオーケストラの有名な曲を聴いても
「ついて行けない・・・」って言うか、分からなかったのですが
この音色だけは、心に沁みました。





プリプリと怒って、速足で遠ざかって行く娘を
草笛の音色だけで、足を止めさせるシーン。

今は、ドラマのシチュエーションを知っていますから、書いちゃいますが

正直、テレビを見てる限り
“桜子”の思い出の曲を、楽器が無いから仕方なく草笛で・・・。』
って設定・・・というかシナリオとしか、思えませんでしたが
現場で「この音色」を聞いてると、全然違いました。

単純な草笛 だから、この草笛の音色だから・・・足が止まるんだ
・・・そう、思いました。

おそらく、この草笛のシーンは、主人公:“桜子” が、まだ学生で
岡崎を離れ、東京へと旅立つまでの中では『1番のポイント』になるのでは?
と、この現場では確信していました。

また、この草笛の音色は、物語の品格やレベルを数段UPさせる力がある
という事も、音楽音痴?の身ながら、何となく感じました。

私が「唯一参加できたこの日」に、このシーンの撮影があった偶然を
素直に神様に感謝するくらいしか、思い付きませんでした。


2度目の演奏が滞り無く終りOKが出た瞬間に
100m向うの鉄橋を名鉄電車が通過しました。
スタッフ一同「ほ~~~。ギリギリだったなぁ・・・」
と胸を撫で下ろしていました。


今度こそ、この日の『岡崎ロケ』の撮影は、終了です。

草笛の先生を見つけて、ホテルまでの道のりをご一緒させて頂き
子供のようにはしゃぎまくりました。

ホテルに帰って『出演料(では無く記念)のボールペン2本』を頂きました。
他のエキストラさんたちとは違って着替える必要の無い私は
そのまま家まで歩いて帰りました。

朝、集合場所へ向かう時は
「見て見て、オレを見てくれ・・・」
という気持ちが、口からこぼれ出てしまいそうに
テンションが高まっていたのですが

祭りの後・・・とは、こんなモンで・・・
平成17年には、明らかに場違いな出で立ちの
着物中折れ帽子
で、冷静に戻されて、歩いて帰る途中・・・

長男の同級生のお友だちが、こちらに向かって歩いて来てたので

物影に隠れて、やり過ごしてしまいました。

それくらい、チョット恥ずかしかったです。(ゝω・) テヘペロ




もちろん、その時の『音源』は、ありません。
“木下”先生の演奏でも無いのですが

YouTube で、草笛の演奏で『埴生の宿』を奏でてる動画がありました。

私の記憶では、かなり近い演奏でしたので・・・
ナイショで、ここにリンクしちゃいました。 (O.O;)(o。o;) ドキドキ・・・



もちろん「無許可」ですから・・・ナイショですよ・・・。


では、また。(^0^)/~~ バイバイ




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