お見合い写真

♪　嫁が、欲しく なると・・・
　　配る、厚い 表紙
　　お見合い写真の あの頃は
　　哀しい、目をしてる　♪


よく言えば 流動的、正直に言うと 他人の意見に流されるウチの母は
色んな写真を私に要求してきました。



　　※この写真はイメージです。
　　　私ではありません。

　　　ただ･･･この当時、お見合い写真を
　　　写真館で撮ってもらうと
　　　だいたい、こんな感じでした。



「正式なモノだから、チャンとした写真でこちらの誠意を伝えないと・・・」
と言われて、スタジオのある写真屋さんで正式な写真を撮ったり

「今どき、そんな硬っ苦しい写真じゃあ、面白みの無い人に見られるよ･･･」
とか聞けば、スナップ写真を用意しろと言い出す始末でした。

昭和が６０年台に入る手前頃です。現代のようにデジカメはありません。
プリントした写真は、まだまだハードルが高く『自分自身の写真』を
普段の遊びの中では撮りません。せいぜい旅行の時くらいです。

休みが『平日に週１日』の私は、泊まりで出かける ことが無くなっていたので
旅行などの大きなイベントに、疎遠になっていましたから･･･。

“足立”家にとっての『スナップ写真』の定義は
素人がオートフォーカスのカメラで撮った写真 という事で
私はお店でそんな写真をよく撮られました。

小さいとはいえ『宝石店』です。女性にはウケの良いモノを扱っています。
もしかしたら、お金持ちそうに見えなくも無い業種です。
（実際にお金持ちなのは、ウチで宝石を買ってくれる“お客様”なんですが･･･）
長い恋愛氷河期の真っ只中にいた私は
「この写真に、自分が写ってなくても良いんじゃないかな？」
って、真剣に思っていました。


何よりも最悪だったのは
撮り手が母親だから、被写体の機嫌なんかとりません。
イキナリ「お見合い写真、撮ったげるわ」とか言い出し
勝手に立ち位置を決め、私を立たせ、カメラを構えて



「はよ、笑いん！」



と凄むことです。
必死で作った笑顔を写真に収めましたが、目は笑ってませんでしたねぇ･･･。


では、また。(^0^)/~~　バイバイ