最後の抵抗。

「指のサイズを計りません」
という宝石店が増えているようです。
特に、【全国定価で展開している、結婚指輪】などにおいてです。

今回の話は、"ＦＵＮＥ・三浦"社長のブログで以前に書かれた記事
「ショールーミング」 にリンクしたお話です。

『FUNE』さんの元記事をご覧になって頂くと分かりますが
「ショールーミング」とは、既存の小売店で説明を受けて
価格の安いネットで購入してしまう･･･。というショッピングスタイルです。


自由主義経済の自由競争ですから
お客さまから言えば、それは「自由な選択肢」なのですが･･･
だからと言って、「参りました」m(_ _)m　とは言えません。
我々、既存の小売店も対抗･競争して、行かなければなりませんし
充分に勝ち目がある戦いだと思っています。
それは、まだネットショップは《不完全・未成熟》なモノだからです。

そこで、ネットショップの長所･短所を挙げて見ますと・・・
【長所】・・・安い。
【短所】・・・リスクがある。

リスクの一つ「詐欺的リスク」を除いた、信頼できるお店であっても
「現物を見れない」「説明不足」「アフターケアが無い」などがあります。
実は、ここの部分にも「準備費用」や「人件費」などがかかっており
ネットショップは、底の部分を、既存の小売店に押し付ける事で
価格を「競争できない安さ」まで下げられていると思っています。

上記『FUNE』さんの元記事にも書いてありますが･･･




そんな訳で、その
「ネット上では受けられないサービスを無償で既存店舗で受ける」
行為を、一部お断りする空気が広がっていますが
「受ける、受けない」の分疑点はどこでしょうか？


例えば、「ネットで気になる結婚指輪を見つけた」場合
一番気になるのは、「写真と実物との誤差」。
これは、既存の小売店で、実物を指に通してみれば、解決します。

この行為は、ギリギリ「セーフ」だと思います。
私たちは、実際にイロイロはめて頂いて
商品の「長所･短所」を細かく説明しながら、ゴールを目指します。

そのお客様が比較しているのが
ネットショップか？既存の小売店なのか？　分かりません。
分からない以上、全てをさらけ出し、ベストを尽くのが仕事です。

あと、「他店のモノは、サイズ直しなどを受けない」という
お店も少なからずあると思いますが、これは「単なる嫌がらせ」です。
10万、20万円・・・という売上げが、サイズ直しの数千円に変わりますが
それでも、利益を頂けるお仕事ですから、お断りしないのが当然です。

では、やはり、「安いネットショップで買えばイイじゃん」ってなるのですが
私たち宝石小売店の最後の抵抗が
「指のサイズを計りません」
という事なのです。

そもそも「サイズを計る」という行為は、商品が決まってからです。
でないと、デザインやボリュームで、同じサイズでも
緩くなったりキツクなったりします。
そこはプロが責任を持って計らないと・・・。

おまけに、はめ慣れてない男性の方が、ご自分で選ぶと
２番くらい緩いサイズを「これでイイです」っておっしゃいます。
はめたままプールで泳いだら、落としてしまうかも知れません。

そこら辺りを計算して、サイズを決定しますから
取りにみえた時に、合ってなければ
無料で、交換かサイズ直しをさせて頂きます。
「プロが責任を持って、計っています」から、当然です。


ネットショップと対抗するのは、そこら辺りでしょうか？

本当は、理由はともかく、せっかくご来店頂いたのですから
「ここの店で買いたい！」
と思って頂けるような、接客をしなきゃイケナイんですけどね。
ﾔﾚﾔﾚ ┐(´ｰ｀)┌ ﾏｲｯﾀﾈ


では、また。(^０^)/~~ バイバイ